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予測不能な未来を楽しもう

今、わたしたちは予測不能な未来に向かって生きています。
だからこそ、先の見えない不安よりも、限りない可能性を楽しみ、想像力と実践をもって、望ましい未来をつくっていきたい。
だれもがアイデアをカタチにし、挑戦できる場をつくります。ひとつひとつの行動が次世代へと続き、新たな社会への道筋となっていきます。この予測不能な未来を楽しみ、自分たちの手で未来を発明しよう。

Next Commons Lab南相馬では、震災により多くが失われた地域を舞台に新しいプラットフォームを整備し、起業サポートとそのコミュニティを通して、町の未来と次の社会を創造していきます。
福島県南相馬市は、2011年の震災で大きな被害に遭いました。特に原子力発電所の事故を受けて、避難区域に指定された地域は、長期間の空白状態に置かれました。避難指示の解除とともに少しずつ住民がもどりはじめましたが、町の未来も自分自身の未来も、未だ予測することは困難であり、多くの課題と不安を抱えています。その中には自らの手で未来を描き、かたちにしていくために動き出している志を持ったプレーヤーもたくさんいます。一度まっさらになったからこそ多くの可能性に溢れていると信じて、共に未来を切り拓いていきましょう。

Pick Up Project

①Local System Engineer

地域にテクノロジーを実装していくことで地方の課題解決のアプローチやスピードに変化を起こす「地域のエンジニア」というコンセプトが浸透し、課題解決にテクノロジーを活用する風土が創出されることを目指します。
「まちのIT屋さん」事業および、「IT企業・実証実験誘致」事業を柱として活動しています。「まちのIT屋さん」では特にコミュニティが分断されつつある状況においてITによるコミュニティ活性化であったり、地域でのDX等、IT利用促進をビジネスとして成立させることを目指しています。また、「IT企業・実証実験誘致」では地方発の新たなITサービスの創造、そしてそれらを地方創生ITビジネスとしてスケールさせることを目指します。
最終的なゴールはテクノロジーがインフラとして活用されながら、全世代が「生きがい」や「楽しみ」を見つけて暮らせる地方のライフスタイルを創り出すこと、将来自分がそんな街で暮らすことです。

Start: 2020年5月
Member: 塚本真也

 

②Horse Sharing

プロジェクトのミッションは大きく2つあります。
1つ目は「市民と馬がもっと身近になれる」まちつくり。
市内で千年以上続く祭礼、相馬野馬追のために飼われている馬たちは、年に一度の神事以外にほとんど活用されていません。その影響で市民の約8割は「野馬追のことは知っていても馬のことは知らない」方です。相馬野馬追の持続可能性は危うく、「馬のまち」と胸を張って言えません。
2つ目は「馬の社会価値を高める」。
現在、競走馬の年間生産頭数は約7000頭、そのうちの9割は引退後に殺処分されます。そのような現状を解決するための打ち手の殆どが寄付による保護です。それでは殺処分の頭数を大幅に減らすことは難しいです。馬がビジネスとして誰かの課題を解決し「馬の社会価値を高める」ことで殺処分頭数の削減、社会的需要を高めたいです。
この2つを実現すべくまずは市内での観光乗馬サービスとイベント事業を行います。観光乗馬サービスはワーケーション利用者にターゲットを絞って街中で乗馬を「気軽に」できるようにします。イベント事業は市内中心部に馬と赴き市民との触れ合いの場所を作ります。 事業としての実績、課題解決を経て「市民と馬がもっと身近になれる新しい馬のまち」を作ります。

Start: 2019年12月
Member: 神瑛一郎(一般社団法人 Horse Value)

③haccoba -Craft Sake Brewery-

「みんなで育てる酒蔵」2021年春に酒蔵兼バーを立ち上げ、日本酒をD2Cで展開します。
①プロダクト -Craft Sake- クラフトビールのような自由な醸造スタイルで醸す日本酒の新潮流。米や麹をつかう伝統製法はそのままに、発酵過程でフルーツやハーブなどを加え、味わいや香りの違いを楽しめます。最初はホップを使った日本酒(=花酛:東北の伝統製法の再発見)を製造予定です。
②顧客との関係 -つくり手と飲み手を曖昧に- みんなでお酒を醸す参加型のマイクロブルワリー。お酒を「飲む」だけではなく「つくる」という体験価値を取り戻します。レシピ開発やパッケージデザインなどを一緒に実施。リアルの場とオンライン両方で関わりしろのあるコミュニティをつくることで、地元の方や都市部の方の交わりを自然と生み出します。
③社会性と地域性 -福島県南相馬市小高区- 東日本大震災で人口が一時ゼロになったまちで、暮らしや文化を丁寧に再構築する拠点となるブリューパブをつくります。また、エネルギー(原発)問題などの社会的問いへの接点づくりや、原料となる一次産品のリブランディングにも寄与できるようなあり方を目指します。

Start: 2019年4月
Member: 佐藤太亮(haccoba CEO)、立川哲之(haccoba CTO)、佐藤みずき(haccoba COO)、齋藤智仁(summit)、加藤匡毅(Puddle Inc.)、豊田寿博(豊田農園)
Website: https://www.facebook.com/haccoba

④Local Marketing

地域には魅力的な文化や特産品、地域に根差して事業に取り組む素敵な生産者さんや事業者さんが多数存在する一方、忙しさなどからご自身で販促活動などにあまり手を掛けることが出来ていないということが沢山あると感じています。
このプロジェクトでは、そういった手が届かない部分の広報や販促活動のサポートをすることで、まだ広く知られていない魅力的なヒト・モノ・コトを掘り起こし地域内外と繋いでいきます。
2021年3月より「みなみそうま百貨店」という名称で、地域の魅力的な商材を集めたECサイトもスタートしました。今後、WEBサイトと合わせて、情報発信・販売を通じて、地域内外を繋いでいきたいと考えています。
ニーズやお悩みに合わせた販促サポートによって、南相馬のコンテンツに対し興味喚起し、実際に足を運んでもらうことや購入をしてもらうことで、関係人口の創出や地域の賑わい創出に、少しでも貢献したいと考えています。

Start: 2019年4月
Member: 高田江美子
Website: みなみそうま百貨店ECサイト

⑤Surfers Village

原発事故によってゼロになったサーフィンの聖地を再び活性化し、福島沿岸部をリブランディングしていく観光まちづくりの取り組みです。
地域の海を守ってきた地域の人たちと共に、サーフツーリズム及びサーフタウン構想の具現化に取り組みます。9年ぶりの海開き時はサーファーたちと海浜および周辺エリアを活用したイベントの企画・運営や競技会を開催。今後は、海洋・防災教育の啓発やマリンスポーツの普及を図り、どんな人でも利用できるユニバーサルビーチを目指していきます。また、Withコロナ時代に合わせたアウトドアとデュアルライフ(移住・二拠点生活)の新しい人生設計も視野に、海と人とがもっと身近に繋がるための仕組みと体制をつくります。
何が起こるかわからない現代、予測不能な波と対峙しながら、グッドウェーブが来るタイミングを見計らい、自然と上手く共存しているサーファーの姿は、まさに「予測不能な未来を楽しむ」コンセプトの南相馬ならではではないでしょうか。

Start: 2019年5月
Member: 一関宙(特非)ハッピーアイランドサーフツーリズム
協力団体:南相馬市サーフツーリズム推進委員会、福島県サーフィン連盟、日本サーフィン連盟福島支部、(株)室原サーフボード製作所

⑥Artviva

南相馬市を、豊かな文化と表現者が溢れ、緩やかに互いを認め合える地域にすることを目指し、「デザインやクリエイティブを身近に」を事業のテーマに掲げ、活動しています。塚原海岸アートプロジェクトに関わった経験等から、地域におけるクリエイティブの役割と可能性を実感しました。また、グラフィックデザイナーとしてお仕事をいただく機会も増え、デザイン業の必要性も多大に感じ、marutt株式会社を設立。2021年5月にはデザイン事務所「表現からつながる家『粒粒(つぶつぶ)』」を開設しました。
皆さんの生活に溢れている「デザイン」に目を向けてもらうため、なるべく丁寧に意匠の意図を説明し、わかりやすく良質なものをつくることを心がけています。そうすることで、より多くの方に企業や商品、地域の魅力と価値を伝えていきたいと思っています。また、アーティストやクリエイターは遠い才能や存在ではないことを伝え、みなさんひとりひとりが持っているものを、表現するきっかけに出会い、体験してもらえるような場づくりやイベントを行っていきたいです。そのような活動を通して、それぞれの人が「表現」する世界を認め合い、応援しあえる地域になっていければと考えています。

Start: 2020年4月
Member: 西山里佳
Website: marutt Inc. / 表現からつながる家『粒粒(つぶつぶ)』

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