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地域のレジリエンスを高める循環モデル

限りある資源、この地で命を継ぐものすべてを、余すことなく循環させることで、地域の自給力と持続性を養い、たとえ災害などの危機にあっても、高い回復力を発揮することができます。このレジリエンスを高める循環モデルこそが、しなやかで強い地域をつくり、人間と自然との調和のとれた真に持続可能な社会インフラとして、これからの世界を変えていきます。

東日本大震災でライフラインが分断されたとき、私達は脆弱なシステムの上で生きていることを実感しました。一方、山里に保存してあった備蓄米でおにぎりを作り命をつないだ経験から、身近にある自然資源こそが本来のライフラインであり、その資源を大切に活かすことで、しなやかで力強い地域をつくる決意を抱きました。南三陸は日本で唯一、FSCとASC二つの認証を取得し、自然資本を守りながら最大限活用することで、暮らしと産業を共に支えています。
Next Commons Lab南三陸では、豊富な海洋資源、森林資源と、東日本大震災からの復興の中で集積された様々なリソースを活用し、すべての資源が循環する持続可能な社会づくりを目指します。

Pick Up Project

①南三陸ワイナリー

ワイナリーをオープンし、オープニングセレモニーと内覧会には、町長はじめお世話になった多くの方々にお越しいただきました。果実酒製造免許も交付され、南三陸入谷で収穫したシャルドネ、山形のデラウェアを仕込みました。
オープニングイベントとして海中熟成ワイン会を開催。ワイン会の前には次回海中に沈めるワインを牡蠣棚に吊るすネットに括り付ける作業を皆さんにご体験いただき、ワイン会では海中熟成ワインと地上熟成ワインとの飲み比べや、地元食材をつかった料理とワインとのマリアージュをお楽しみいただきました。
ここを拠点に町のみんなと一緒においしいことをたくさん始めて、それを楽しみに多くの方々が南三陸に来ていただけることを願っています。

Start: 2017年7月
Member: 佐々木道彦、正司勇太、協力団体:秋保ワイナリー(株式会社秋保醸造所)
Website: https://www.msr-wine.com/

 

②食とスポーツによる市街地活性化

ワインとタコ焼きのお店「Oct-VIN369(オクトヴァン)」をオープンしました。「食とスポーツが楽しめる場づくりを通じて、自分が何かできることは無いか、復興の力になりたい」と想いを抱き、クラウドファンディングに挑戦。多くの方のおかげで目標額を達成し、店舗前に障害物を跳んだり登ったりして乗り越える新しいスポーツ「パルクール」施設を整備、子どもから大人まで楽しめるお店になっています。

Start: 2017年12月
Member: 井原健児
Website: https://www.big-advance.site/s/144/1655

 

③サスティナビリティセンター

東日本大震災の被災から立ち上がり、資源循環型の新たなまちづくりを目指す南三陸町。「森里海ひと いのちめぐるまち 南三陸」をまちの将来像に掲げ、住民や事業者が“自分事”として様々な社会的事業に取り組んでいます。
サスティナビリティセンターは、南三陸町を拠点として、持続可能な社会の実現のため、地域の環境調査を行い、内外の研究者の知見も取り入れながら、産学連携の機会を創出します。また、多様な研修プログラムの提供を通じて持続可能な社会づくりを担う人材の育成を行います。そして、地域づくりに関わるプレイヤーの情報交換や協働の場である「いのちめぐるまち推進協議会」の運営を通じ、地域連携を深め、新たな取り組みのキッカケを生み出します。
サスティナビリティセンターは、以下の事柄をつうじて世界のモデルとなり得る南三陸の取り組みを応援し、持続可能な社会の実現を目指します。
①大学の研究者らとの協働による地域資源研究の推進と事業コンサルティング
②持続可能な社会づくりを担う人材育成に有効な、学習プログラムの提供
③森里海の事業者の情報交換の場とファシリテーション機能の提供による地域の合意形成促進

Start: 2018年4月
Member: 相澤あゆみ(一般社団法人サスティナビリティセンター)
Website: https://m-sustainable.org/about/profile/

拠点